寒い季節になると、よく指の爪の際に出来るささくれ。
あれ地味に痛いですよね。
場所によっては「さかむけ」と呼ばれています。
「ささくれが出来ると親不孝」なんてよく聞きます。
「ささくれ」も「さかむけ」も同じもので皮膚の炎症の一種なんですが、それがなぜ親不孝になるのか由来を調べてみると納得できました。
ささくれが出来たら親不孝の証と言われる由来は?
「ささくれが親不孝」の由来は諸説ありますが、主なものを紹介しましょう。
家事を手伝わないから親不孝
昔の家事の手伝いというと野菜や食器を洗うなど水仕事が主だったようです。
水仕事をすると水分が手に補給され、ささくれになりにくくなる。
だから、ささくれが出来るということは「家事を手伝っていない」ということで親不孝だとなったようです。
面白いことに、これと全く逆の説があります。
家事を手伝えないから親不孝
ささくれって痛いですよね。
痛くて家事を手伝えないから親に迷惑をかける。
だから親不孝だと。
どちらも正しいような…というか繋がりますね。
家事を手伝わないからささくれが出来て、さらに痛いからよけいに家事を手伝えない。
ただこれでいくと、家事を手伝っていたのに不幸にもささくれができてしまった人は救われませんが…。
ここで別の説が二つ出てきました。
不摂生な生活をしているから親不孝
遅くまで遊び歩いたり偏った食事を摂ったりを続けると、栄養不足でささくれが出来る。
親の注意を聞かないで不摂生し、親に迷惑をかけているから親不孝だという説です。
親に心配をかけるから親不孝
ささくれが出来るということは、睡眠不足などなにかしら生活に苦労しているということ。
そんな子どもを見れば親は心配し悲しむから親不孝だという説です。
どちらも子どもの体調を心配しているように感じますね。
どの由来が正しいかは正直わかっていないようです。
ささくれが出来る原因を調べてみると、どの由来も納得できるような気がします。
ささくれが出来る原因はいくつかあります。
主に水分・油分・栄養分の不足が原因のようですが、それ以外に洗剤や泥など外部からの刺激、他の要因による皮膚炎なども原因と考えられています。
最近では、スマートフォンやキーボードを操作することにより指先が刺激され摩擦で乾燥しやすくなる、なんて原因も。
女性の方はネイルの除光液が原因になることもあるそうですよ。
水分や栄養素の不足なんて昔はわからなかったと思うんですが、理にかなっているってすごいですね。
ささくれとさかむけの違いは?
「ささくれ」は場所によっては「さかむけ」とも言われています。
どちらが正しいの?と思う方もいると思いますが…
どちらも正しいです。
というか、場所によってどちらか一方もしくは両方を使っているだけです。
関東圏は「ささくれ」、関西圏は「さかむけ」が主に使われています。
東京で「さかむけ」と言ったら「ささくれ」と訂正された。
九州で「ささくれ」と言ったら理解してもらえなかった。
など、場所によってはどちらか一方しか通じないこともあります。
両方使う、どちらを言われても理解できるという場所も多いです。
どちらも同じ意味で使われるのですが、言葉の意味を調べてみると微妙な違いがありました。
ささくれ
爪の根元を覆う表皮が剥けた状態、また木材や竹などが部分的に毛羽立った状態
さかむけ
爪の根元を覆う表皮が剥けた状態
「ささくれ」」には他の意味もあったんですね。
ただ、どちらも爪の根元を覆う表皮が剥けた状態を指す言葉としては正しいみたいです。
まとめ
小さいのに、痛くて気になるささくれ。
あれが出来ると「はて、何か親不孝したか?」と、つい考えてしまいます。
子どもの頃、親に理由を聞いた時
「心配かけるからよ」と言われたことを思い出しました。
今思えばなんてアバウトな説明だろうと…
由来を知って、なんとなく納得できました。
ただどの由来も、子どもを責めているのではなく子どものことを心配している親の想いが込められているように感じます。
言い方については私はどちらでもいいんですが…
「ささくれ」派も「さかむけ」派も「初めてささくれ(さかむけ)って言う人に会った!」
と出会いを喜んで頂けたらなと思います。