肌荒れや乾燥肌を改善するために、正しいスキンケアを続ける事とビタミンCを積極的に摂ろう!というお話をしてきました。なぜビタミンCをおすすめしたかといいますと、ビタミンCの効果である抗炎症作用が、胃腸や肌細胞の炎症を鎮めることで、栄養の消化吸収を助け、肌荒れの原因である肌細胞の炎症の回復を大きく助けてくれるからなのです!
ところが、ビタミンCをなんとなく摂り続けているだけでは、肌荒れには良いかもしれませんが、そこからより肌の調子が上がってくるというわけにはいきません!今よりさらに肌をきれいにしていきたいあなたには、ビタミンCの他にぜひ!取り入れていただきたい栄養素があります。
それは、ズバリ「たんぱく質」です!
たんぱく質とは人間の体を作っている大切な栄養素です。特に「コラーゲン」というたんぱく質は人間の皮膚や骨を作る大切なたんぱく質です。皮膚の中のコラーゲンが少ないと、なんと弾力がなく、ハリのない肌になってしまうのです。
タンパク質とビタミンCの関係につきましてこちらで詳しく解説されていました。
コラーゲンを増やすためにはタンパク質を多く含む食品を摂ることが大切ですが、同時にビタミンCがなければコラーゲンを作る事はできません。ビタミンCはコラーゲンを合成する時に必要な酵素の働きを助ける大切な役目を持っています。
出典:http://shizenryouhou.com/wp/?p=6711
というわけで、肌のためにはたんぱく質を積極的にとるべきなのですが、ただ単にたんぱく質を食べるだけでコラーゲンが増えてプリプリ肌になるわけではありません。コラーゲンが体の中で増えるために、欠かせないのがビタミンCなのです。
なぜなら、ビタミンCには体の中でコラーゲンが作られるのを助ける働きがあるんです!
そこで、今回は食べたたんぱく質がどのような流れで肌になっていくかというお話と、そのための効果的なたんぱく質の摂り方をご紹介していきたいと思います。
どうしてたんぱく質なの?体の中でたんぱく質が肌になる仕組みとは
たんぱく質と聞くと私は肉や魚を連想します。子供の学校給食の献立表などにも
「たんぱく質→体や骨を作るもの」
と、掲載されています。その通り、たんぱく質は私たちの体や骨を形成する主成分なのです。しかし、肉や魚を食べてもそのまま体にはならないのです!
食べたたんぱく質が自分のたんぱく質(肌や骨)になるためには、胃で消化され腸で吸収されなければなりません。実はたんぱく質はアミノ酸の塊でできており、腸で吸収されるためにはたんぱく質をアミノ酸になるまで「分解」する必要があります。
実は私も学生時代の家庭科で習った以上の事は知らなかったので(スミマセン!)、これを機に色々勉強してみました。現役栄養士さんのブログでわかりやすいお話が掲載されていたので、引用しておきますね!
たんぱく質の構造をご存知ですか?
糖質や脂質とたんぱく質には大きな違いがあります。
それは、分子量の大きさです!
たんぱく質はその分子量がとにかく大きいということです!
なので一つのたんぱく質を分解するのに、様々な種類の酵素たちが働きます。
そして最終的にたんぱく質を構成する最小単位であるアミノ酸に分解されて吸収されていくのです!
出典:https://aji3.com/introduction-to-nutrition-page4-2-on-digestion-and-absorption-of-protein-and-amino-acids/
分解されてアミノ酸となった状態で、腸に吸収されてからようやく、髪や爪、筋肉、骨、皮膚をつくるためのたんぱく質に「再合成」されます。皮膚や骨を作るたんぱく質はコラーゲンと呼ばれ、グリシンというアミノ酸を基本に他数種類のアミノ酸がくっついて作られています。このアミノ酸同士が強くくっつくためにビタミンCの働きが必要になるのです。
ビタミンCが足りないとコラーゲンを上手く作る事ができず、弾力がある健康な肌をキープできなくなってしまうのです。また、ビタミンCだけでも、肌荒れを鎮めるためには効果がありますが、そこから良い肌が育つかというとそうもいきません。
ですので、今より良い状態の肌を手に入れるためには、たんぱく質とビタミンCはセットで摂る必要があると言いたいです!
ビタミンCを効果的に摂るコツは以前お話しましたので、今回はたんぱく質を効果的に摂る方法について掘り下げていきたいと思います。
上手に摂ろうたんぱく質!おすすめの摂り方ご紹介
美肌にはたんぱく質とビタミンCが欠かせないというお話をしています!ビタミンCにつきましては「(食材でもサプリでも)多めにこまめに摂る」といった方法をおすすめしました。今回はたんぱく質があなたの健康な肌を作ってくれるための効果的な摂り方やおすすめ食材についてご紹介していきたいと思います。
食材で摂る
たんぱく質が多い食材と言えば、何と言っても肉、魚類ですね!そして、卵や乳製品などにも豊富に含まれています。しかしこれらは動物性食材で、気を付けて食べないと脂質も多く含まれており、あっという間にカロリーオーバーになったりします。
そこで、豆乳や豆腐などの大豆製品にもたんぱく質が豊富に含まれているので、肉・魚を食べる割合を減らしつつ納豆や豆腐などの大豆製品を上手に取り入れるのがポイントです。大豆を炒って粉にしたきな粉などを間食に取り入れるのもおすすめです。
肉や魚の中でも、赤身の肉や鶏ささみなどを選ぶことでかなりカロリーが抑えられます。週末など時間に余裕がある時に、鶏の手羽元や手羽先を煮込んで自家製の鶏ガラスープを作っておくのもおすすめです。鶏の軟骨から出るコラーゲンをスープで摂ることができるので、肉を食べるよりカロリーが抑えられます。
サプリメントで摂る
肉や乳製品にたんぱく質が豊富なのはわかっていても、カロリーも気になるところですし、胃腸が弱い人が毎日摂るには負担が多かったりします。前章でもお話ししましたが、たんぱく質はアミノ酸になるまで消化しないといけないので、一度にたくさん摂ると消化吸収が思うようにいかず、胃腸に負担がかかるのです。
そこで、サプリメントで摂るというのもいかがでしょう?サプリメントでたんぱく質を補いたい場合、どういったものを選ぶのが良いのかをご紹介します。
・コラーゲンそのもの
皮膚になるたんぱく質はコラーゲンですから、コラーゲンそのもののサプリを摂ったらどうだろうかという話です。タンパク質の消化吸収の仕組みをお話ししましたが、たんぱく質はとにかく一度体の中でアミノ酸単位に分解されてしまいますので、「コラーゲン」と称したものを摂っても、そのまま体のコラーゲンになってくれるわけではないのです。
ただし、「低分子コラーゲン」「コラーゲンペプチド(コラーゲンになる手前まで分解されているアミノ酸)」のサプリメントは、あらかじめ吸収しやすい形に作られており、ただコラーゲンというサプリメントを摂るよりは、体のコラーゲンとして行き渡りやすいという説もあり、一定の研究結果も報告されているようです。
口から摂取されたコラーゲンは、そのまま体内に吸収されるのではなく、いったん体内でカラダが吸収できるサイズに分解され、アミノ酸として小腸から吸収されます。その後、血液にのってカラダのすみずみに運ばれ、必要な場所で再びコラーゲンとして生まれ変わります。つまり、コラーゲンを摂るということは、コラーゲンそのものではなく、カラダの中で新しいコラーゲンを作る“もと”となる成分を摂っているということを覚えておきましょう。
出典:http://www.sunstar-tuhan.com/column/170928/
コラーゲンのサプリメントを選ぶ際は、「低分子」「コラーゲンペプチド」などと記載されているものに、ビタミンCが添加されているタイプのものがおすすめです。あくまでメインは食品で摂ることを念頭に入れておきましょう!
・プロテイン
筋トレに勤しんでいる人が欠かさず飲んでいるイメージがある粉状の食品ですが、通常の食事に加えて(または代わりに)摂るといったスタイルなので、ここではサプリメントとしてご紹介します。
そもそもなぜ筋力トレーニングを行っている人がプロテインを摂るのかという話ですが、筋肉もまたたんぱく質メインで作られていて、毎日少しずつ合成と分解を繰り返しているため、とにかくたんぱく質の供給が欠かせません。
筋トレはこの筋肉の性質を利用し、強い運動で敢えて分解を促し、分解前の筋肉より強くて太い筋肉へ再合成を目指します。そのためにたんぱく質が、多めに必要となるのです。
運動前後にたんぱく質補給としてプロテインを飲むことで、運動で分解された筋肉の再合成を図るわけですが、消化吸収の仕組みでもお話ししましたが、一度アミノ酸単位に分解されてからになりますので、すべてが筋肉になるわけではありません。肌や骨になる可能性ももちろんあります。私の友人で、筋力トレーニングにハマった人が
「プロテインも摂りだしたら、肌の調子が良くなったよ」
と言っていたことがありました。当時は「トレーニングを取り入れて規則正しい生活になったからじゃないのか」としか思っていませんでしたが、今にして思うと、プロテインが足りて肌が作られるほうにもたんぱく質(アミノ酸)が回ったからかもしれませんね。
・アミノ酸とアミノ酸スコア
「たんぱく質がアミノ酸の塊ならアミノ酸で摂ればいいんじゃないの?」
そんなわけでアミノ酸のサプリメントという物があります。タンパク質をバラバラにした状態のものがアミノ酸というわけですから、たんぱく質に比べて消化も早く体内で使われるスピードも速いです。それならアミノ酸サプリメントで全て解決か?!というと、実はそうもいきません。
アミノ酸は主に20種類あるんですが、うち9種類は体内で作る事ができないので、なんとしても外から摂らないといけません。この9種類を必須アミノ酸と言います。この必須アミノ酸はどれが欠けてもたんぱく質の合成に支障をきたします。この9種類が満たされている・いないの状態を数値化しているのが「アミノ酸スコア」と呼ばれる数字です。
タンパク質の栄養価を示す指標を「アミノ酸スコア」と呼びます。タンパク質を構成するアミノ酸は、必須アミノ酸と非必須アミノ酸に区分されています。そして、体内で生成することのできない9種類の必須アミノ酸はそれぞれ必要量が提唱されています。食品に含まれている必須アミノ酸がどれくらい満たされているかでアミノ酸スコアは算出されます。100に近い数値であるほど理想的です。
出典:http://cp.glico.jp/powerpro/amino-acid/entry37/
たとえば、肉や魚、大豆などはアミノ酸スコア100ですが、野菜・果物類はアミノ酸スコア50~70程度しかありません。ダイエットの結果を早く出したいあまり肉や魚をカットするような食生活を続けると「やせたけど肌や髪がパサパサになった」という人が出てきます。これは体内でのたんぱく質の合成がうまくいかなくなったからだと思われます。
しかし、肌や髪の合成に関わるアミノ酸は必須アミノ酸のうちに含まれていない11種類の中にあります。アミノ酸サプリメントで美肌を目指したい場合は、普段の食生活で肉や魚などのアミノ酸スコア100食材をしっかり確保した上で、グリシンやプロリンなどコラーゲン合成にかかわるアミノ酸が含まれるサプリを摂るのがおすすめです。
もちろん、ビタミンCは合わせて確保しましょう!
たんぱく質を摂ろう!まとめ
私の肌トラブルで気になるのが主に肌荒れと乾燥肌なので、基本的に食生活はビタミンCの確保に気をつけて過ごしています。しかし、加齢や刺激による肌の疲れた感じ(たるみや小さいシワなどなど!)も最近目立ってきまして、ちょっとビタミンC以外の栄養をおろそかにしていたかもしれないなと痛感しました。
ビタミンCのおかげで肌荒れが少なくなってきましたが、肌荒れをよせつけない肌!を目指すにはやはり肌の底力自体をアップさせなければいけないと思います!肌の底力といえば真皮、真皮といえばコラーゲン!
そこで今回はコラーゲンを増やすにはどうしたらいいのかという事でたんぱく質の重要さと、食べたたんぱく質にうまくコラーゲンになってもらうためにはどのような事に気を付けたら良いのかをお話してみました!
自分でも調べ直したぐらいですので、ちょっと専門的な言葉も多く(アミノ酸に分解とか色々!)難しい話だったかもしれませんが、ただなんとなく
「たんぱく質が肌にいいらしいからぁ」
とばくばく肉や魚を食べるよりも、しっかり仕組みを知って
「たんぱく質って食べたらアミノ酸になっちゃうんだ!」
と、意識してあれこれ選んで摂ることで肌にも良い影響があるんじゃないかなと思ってまとめてみました!食べ物に気を付けだしてから肌に良い影響が出るまでってホントに時間かかると思うんです。なので、私も皆さんも色々勉強しながら楽しんで続けていけたら一番なんじゃないかと思っています。
好き嫌いや個人差もあるので、全部が全部おすすめというわけにはいきませんが、ぜひこれらの話を参考にご自分にあったたんぱく質の摂り方を見つけていってください!